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地図をつくった男たち

地図をつくった男たち: 明治の地図の物語

日本の近代地図作成は、伊能忠敬の全国測量と「大日本沿海余地全図」(俗に伊能図と呼ぶ)の作成を始まりにしている。
明治期に入っても、幕府陸軍がフランスの影響を受けていた関係で、地図作りもフランス式で進みます。
絵画のような雰囲気の漂う「参謀本部陸軍部測量局五千分一東京図測量原図」や、豊かな色彩で描かれ、余白部に当該地域の代表的な点景(視図)が描かれている「明治前期手書彩色関東実測図―第一軍管地方二万分一迅速測図原図 (坤之部)」が代表作です。これらは、復刊され現在購入する事が出来ます。
その後、ドイツ式に改められ、「陸地測量部の5万分の一」として全国の地図が整備される事になります。
明治維新後、急速に富国強兵を推し進めようとする明治政府でしたが、何をするのにも正確な地図が整備されていない事が、ネックになったことから、地図整備が急務として取り組まれました。
大正・昭和と進むにつれ、軍事国家としての日本が色濃くなるにつれ、地図は軍事機密と位置付けから、あまり当時の資料は残っていないそうです。
そして、戦後、アメリカ式のより合理的な地図が採用され、2.5万分の一地形図が整備されました。
現在では、電子地図の閲覧と言う形が取られ、5万分の一地形図は改定され無くなってしまいました。

本書では、地図製作と同じ扱いで前段階の測量についても取り上げられており、北海道・中部山岳地帯の測量の困難を極めた様子が紹介されています。映画化もされた新田次郎の「劒岳―点の記 」の主人公柴崎芳太郎についても描かれています。

著者の地図感として、「地図は正確かつ識別しやすい表現といった本来の機能によって、使い手の要求するそれぞれの目的を満足させるものでなくてはならない。しかも最終的には、使う人、見る人にとって、美しい・楽しいと思わせるものでなくてはならない」としています。しかし、現在の国土地理院発行の地形図はこれらを満たしているとは思えません。国の基本図である地形図を観たこともない方もいらっしゃるのではないのでしょうか。

本文中のリンクはアマゾンにしましたが。イメージがない上に、お取り扱いできませんでした。
下に日本地図センターへのリンクを張りました。それぞれどんなものか興味のある方はこちらからご覧下さい。
明治前期測量2万分1フランス式彩色地図
五千分一東京図測量原図
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コメント
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理想の地図
《著者の地図感として、「地図は正確かつ識別しやすい表現といった本来の機能によって、使い手の要求するそれぞれの目的を満足させるものでなくてはならない。しかも最終的には、使う人、見る人にとって、美しい・楽しいと思わせるものでなくてはならない」としています。》

 確かに地図はなかなか見づらいことが多いです。では、インターネットになったからそれが解決されたか?
 答は否です。
 確かに広範囲から詳細までボタン日等で変更可能な点は便利ですが、ディスプレイでは、見られる範囲が限定される。
 また、画面がスムーズに運ばない、フリーズするといった問題が数多くあって、時には紙の地図の方が便利なことさえあります。
 理想的な地図とはどういったものなのでしょうか?
 それさえも想像がつきません。
2013/02/07 (木) 12:00:39 | URL | タケゾウ #-[ 編集 ]
Re: 理想の地図
2万分の1迅速測量原図はご覧いただけましたか。
確かに美しく点景描写図もあり情緒たっぷりです。
ただ、古地図なので、現在の使用には耐えません。

地図の出版社が減っていき、選択の余地が狭まったのも残念なところです。
2013/02/09 (土) 07:06:24 | URL | バスター #-[ 編集 ]
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