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不機嫌な職場

不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書)

企業コンサルタント4人の方の共著です。
ギスギスした職場とは、一人一人が利己的で断絶的で冷めた関係性が蔓延しておりそれがストレスになる職場です。定義的に書いてしまうと、自分の職場はそんなにひどくないと思われる方も多いかもしれませんが、こんな経験はありませんでしょうか。
みんなのためにと一生懸命頑張ったのに反応が薄い
熱意を込めた提案メールにレスポンスがない。あるいは冷ややかな反応ばかり返ってくる。
何回たのんでも、誰もきちんと対応してくれない。

かつての日本企業では仕事の範囲の緩さ・曖昧さが特徴でした。責任の範囲を曖昧にして、人の能力やその時の実態に合わせて、責任範囲を伸び縮みさせる方法で上手く運営されてきました。
しかしこの仕事の定義の曖昧さは、手を抜いたり、フリーライド(ただ乗り)が容易に行われてしまう事、また過去には必要であったが、現在は意味を失っているような無駄な業務が温存されるなど、生産性の向上にとってデメリットにもなっていました。
これらの対策として導入されたのが、欧米型の経営である成果主義でした。これは確かに、フリーライドの排除や作業の効率化には効果的でした。
しかし、仕事の定義を明確化したことにより、組織の遊びをなくし従業員間の壁を高くしてしまいました。それと同時に仕事の専門性の深化と複雑化も進みました。ジェネラリストに求められる幅広い視野でなく、境界を設け深さを求めていった結果、社員はタコツボの奥へと入ってしまったのです。その結果組織力の低下ををもたらしました。組織力とは、個人の力と個人間のつながりの掛け算です。
こうして、個人の成果を重視した事で、個人の力はつきましたが、組織力は弱まってしまったのです。
これが、不機嫌な職場が多くなってきた要因です。

では、どうすれば協力し合える組織を作ることが出来るのでしょうか。
まず、自分たちの会社は社員が気持ちよく協力し合い、生き生きと働く、関係性の高い組織にする。そして、その社員たちが作り出す強固な組織力という文化を持って、企業の長期的な競争力にする。といった類の覚悟が必要です。成功している企業の共通項はこうした信念なのです。
人間は自己最適化しやすい動物です。利己的な行動にひた走らないように、一人一人のタコツボを超越した共通利益を共有化する必要があります。この共有化は自然と広まるものではありません。相当な努力と工夫が必要です。
人は、素性を知らない人に対しては、強力の意識は弱まるという事から、お互いを知る機会を増やし協力ベース感情を整えるためには、インフォーマル活動も必要です。社員旅行・社員サークルなどがコレに当たります。ただこれらを行えば良いという問題ではありません。
損得勘定という外発的動機では人は動きません。損得勘定が働くと、この人に協力しても意味がない、この人に協力すると得、ということになります。コレでは、本当の協力関係とはいえません。損得勘定ではなく、内発的・根源的感情に訴える事が必要になってきます。どおいうことかと言いますと、効力感という感情を与える事です。効力感とは、手ごたえであり、相手からまっとうな反応が返ってきたときの心地よい感触です。協力すると相手から効力感というご褒美を受け取れる事が、自然体の協力行動を引き出す鍵となるのです。ありがとうと感謝を表す事。すごいと、自分自身の存在が本当に認められたとと思えること認知と言いますが、認知される機会の少ない現状では、効果は大きくなります。
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掛け算ではなく、足し算
《組織力とは、個人の力と個人間のつながりの掛け算です。
こうして、個人の成果を重視した事で、個人の力はつきましたが、組織力は弱まってしまったのです。》

 私が働いている会社でも同じようなことが起こっています。
 個人が自分の仕事の成果だけを追い求めることで、掛け算ではなく"足し算"になっています。また、時には自己の成果だけを追い求めることで"引き算"になっていることもあります。
 個々の成果はあがっても全体の結果としては非効率な事になっています。
2013/01/15 (火) 16:50:48 | URL | タケゾウ #-[ 編集 ]
Re: 掛け算ではなく、足し算
会社に対する悩みは尽きませんね。
個人の力を発揮する風潮もなく、組織力を生かそうという試みもなく、一体何処へ向かっていくのだろう。
これが、私の勤める会社の現状です。
数年で今の経営陣は去るからと慰めの言葉を頂きますが、それまで持つのかどうか心配しています。
2013/01/16 (水) 23:05:00 | URL | バスター #-[ 編集 ]
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