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日産 驚異の会議

日産 驚異の会議 改革の10年が生み落としたノウハウ

1990年代日産は経営危機に陥っていました。1999年ルノーとの提携と同時にゴーンさんがCOOに就任し改革に乗り出します。「コストキラー」の異名を持つゴーンさんですが、村山工場閉鎖など大胆なリストラに踏み切ります。しかしリストラだけで日産が復活し、さらに躍進する企業に変貌できたわけではありません。
経営危機に陥っている当時、部門最適化が優先されるセクショナリズムに陥っていたそうです。会社全体のことを考える人は少なく、皆自分の所属する部のために、一生懸命働いていたそうです。自分の部だけよければ言いという考え方は、小さい問題しか起こらず、簡単に対処できるため、組織が大きくなるほど、このセクショナリズムに陥ってしまいがちだそうです。ゴーンさんが進めた組織改革に、「クロスファンクションチーム」というシステムが挙げられます。これは、部門を横断した人選で、一つのテーマについて考えるチームの事です。例えば「事業の発展」「車種削減」「組織と意思決定プロセス」など9つのテーマです。この「クロスファンクションチーム」出された改革案をもとに、改善目標を設定し、社員がそれに取り組んだ結果、日産リバイバル計画(数値目標)1年前倒しで達成されました。
「クロスファンクションチーム」が改革に向けた大枠の取組みで進めていくと、どうしても中小の問題が取り残されていく場合があります。これらの問題を「V-up」という会議(本書で言う「日産の会議」)で解決に導いていきます。
その会議の特徴を挙げますと、
1、その日のうちに結論を出す
 見送りにすると、その会議で得られた結論がタイムリーでなくなってしまう。
 見送りにすると単純に時間の無駄
 見送りにするとモチーベーションが下がる
 見送りにすると前回の確認事項が曖昧になり、違った議論展開になる
2、意思決定者は会議に出ない
 決定者の顔色を伺いながらの会議になってしまい、自由闊達な意見交換の妨げになる
3、議事録は作らない
 議事録作成の時間が無駄
 議事録の確認を取ろうとすると、そういう意味で言ったのではないなど、結論を覆されかねない。
 議事録を作らなくて済むように、思考の段階から、意見をポストイットに書き模造紙に貼り付け分類することによって思考の過程を見ながら話が進められる。最後にデジカメで写真を撮れば、これが議事録になる。
といった具合です。

「課題議定書」という会議出席者に事前に配られるものや、あらかじめ進行予定時間を決めておく「集中討議進行表」、「系統図」疑問の書かれたポストイットを張っていき問題を系統立てるため使われます。「親和図」アイデアの書かれたポストイットを張っていきアイデア整理に有効「ペイオフマトリックス」実現性と実効性の2軸を作ることによって、優先順位を決めることが出来る。「課題達成計画書」なにを誰がいつまでにやるかを明確にし、意思決定者がGo/NoGoに○印をつけて決定。
これらの用紙が決まっているので、進め方が、曖昧にならず、結果が曖昧になることもありません。

本書では、「日産の会議」が生かされた事例としていくつか挙げられています。
東日本大震災後で打撃から、自動車メーカーとしては一番にせいさんを開始できたわけ。
電気自動車「リーフ」販売の際の修理対応。
販売店での改革
横浜マリノスの集客増対策などです。

著者が冒頭で「日産の会議」のことを機能美とたたえている事が印象的でした。
会議というシステムが素晴らしいことも、感心させられましたが、それ以上にそこで働く人々の情熱というほうが心に残りました。
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テーマ:ビジネス・起業・経営に役立つ本 - ジャンル:本・雑誌

コメント
コメント
全体最適と部分最適
≪会社全体のことを考える人は少なく、皆自分の所属する部のために、一生懸命働いていたそうです。≫

 社員数70名程度の会社に勤めていますが、こうした傾向は顕著です。日産程の大規模な会社も中小の会社も抱えている課題は同じなのでしょうか。
2012/11/23 (金) 13:05:23 | URL | タケゾウ #-[ 編集 ]
Re: 全体最適と部分最適
私の場合もっと小規模な会社に勤めていますが、もっとひどく、所属する部どころか、個人の仕事のみに注力する人が多くいます。
なんとか全体最適をと訴えていますが、なかなか浸透しません。自分の力不足を感じている日々です。
2012/11/25 (日) 06:51:44 | URL | バスター #-[ 編集 ]
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