遠距離通勤のお供「読書案内」
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図書館はラビリンス

図書館はラビリンス―だから図書館めぐりはやめられない…〈Part2〉

長年、図書館の館長として勤められ、現在は大学で図書館学を教えらている方が著者です。
図書館にはいつもお世話になっていますので、図書館の内情みたいなものが知れれば、もっと図書館通いが楽しくなると思い、手に取りました。
私の行く市立図書館は、数年前からTRC(図書館流通センター)に業務委託しているようです。行政の民間委託という言葉がありますが、これがまさにそれにあたるのだなと、ニュースで聞いた出来事を間近に感じた一件でした。民間委託になってどう変わったかと言いますと、まず閲覧蔵書量が増えました。購入予算が増えたのかどうかわかりませんが、画期的なことでした。もう一つは、係員の方の受け答えがよくなったことがあげられます。「こんにちは」「ありがとうございました」感じ良く応対していただけます。さすが民間企業と思いました。図書館については、あくまでも行政サービスの一環としてしか見たことはありませんでしたので。こんな程度の知識や感想しかありませんでした。

しかし、本書によって、図書館というのは、こんな理想があり、理念がある場所だと知り驚きました。

図書館は良書のセーフティーネットでなければならない。図書館が買ってくれるから、安心して良書が出版できるという仕組みを考えないと、旬の話題を追う企画本とベストセラー本が大半を占める「無料貸し本屋」に限りなくなってしまう。ハリー・ポッターシリーズが当然のように大量に購入され貸し出されているのは、日本の図書館くらいである。利用者が求めるからというのは実は言い訳で、その前に、図書館サービスの基本をきちんと利用者に伝えているだろうか。

図書館が貸し出しサービスに傾注するあまり、たった一冊の本が県内の何処にもないということが普通になってしまっている。公共図書館は貸し出し冊数で競い合うサービスではない。出版物をスットックするサービス機関であることを、図書館はもっと真剣に考えるべきだと思う。

出版文化というものを出版業界と図書館は話し合うべきである。出版不況の犯人捜しをする前に不況に至った制度・構造疲労を見直す必要であると思う。出版を文化というのなら、新刊本の適性な部数の検討、中小書店を廃業させない保護・支援の検討、流通の改善等を優先すべき事で、図書館もこのことを本気で考えるべきである。でなければ、真面目に出版文化を考えている地方の書店と、同じく図書館は貸し出し冊数にあらず、と頑張っている図書館はなくなってしまう、と本気に危惧している。

出版文化の一翼を担う場所としての図書館という考えに初めて触れ、驚きとともに、理想の図書館が増えると良いなと思いました。


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信頼される男、されない男

一流秘書だけが知っている信頼される男、されない男

外資系企業の秘書として、何人もの外国人エグゼクティブと一緒に仕事をされた方の著作です。
すぐれたリーダーの条件はなんだろうと考えたとき、誰からも好かれ、卓越した業績を残していくエグゼクティブはみんな「信頼される男」であるという事がわかりました。
「信頼関係をもとに・・・」と言ったり、自分の肩書きを言ったり、ましてや言い訳をするような人は「信頼されない男」です。
信頼される男」はありがとうと感謝の意を惜しみなく伝えます。必ず理由を伝えます。言い訳と理由は紙一重のような気がしますが、言い訳は自分の失態に対する理由ですこの場合は、理由を説明することなくひたすら謝ります。後者の理由は、会社の方針や仕事の意義など変更があった場合、きちんとネガティブな言葉を発することなく理由を説明します。「信頼される男」は伝え方が上手いということです。

考え方に軸があります。
肩書きにプライドを持っている人には横柄なひとが多いかもしれません。「プライド」を辞書で引いてみますと、「誇る心、自分を尊び、品位を保とうとする心」と書いています。「信頼される男」は自分を尊ぶ心を持っています。自分自身を尊ぶ心を持っている人は心に余裕があります。心に余裕があるからこそ、偉そうに見せる必要もなく、等身大の自分でいられるのでしょう。

自分の心を開くことによって、相手も心を開いてくれます。そうするとお互いに親近感を感じるようになります。これが一体感です。周りの人を瞬時に魅了する人は、みんなこの一体感を創出するプロなのです。初対面の人に、一体感を感じてもらうことが出来るか、アウェイ感を与えてしまうか大きな違いになります。

また、信頼される男は部下をマネジメントします。決してコントロールしようとしません。マネジメントできる人は、相手を信頼し、相手の自由意志を尊重しています。コントロールしようとする人は、そもそも相手を信頼していないので、自由意志を尊重する事が出来ません。その結果自分のやり方を押し付けたり、些細な事ばかりに気をとられてしまうのです。

信頼される男は「人から信頼される人になろうと」努力していません。信頼されようと思えば思うほど、相手は遠ざかって行ってしまうものです。相手にプレッシャーや緊張感を与える事になってしまっているからです。つまり自分が信頼されているかどうか、周りの人に意識を向けるのではなく、自分自身に目を向け見つめ、今出来る事に集中する事が重要なのです。自分自身に意識が向いているため、いつも自信に満ち溢れて、意気揚々とした「背中」をしています。人はそんな背中に強くひきつけられます。次第にそれが憧れの対象になっていきます。憧れの対象となることが、信頼される男になる秘訣です。

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50歳を越えても30代に見える生き方

50歳を超えても30代に見える生き方 「人生100年計画」の行程表 (講談社プラスアルファ新書)

アメリカの大学教授の生活習慣と寿命の関係の発表によると、喫煙を続けるだけで6年、35パーセントの体重増加でも同じく6年、寿命が縮まってしまうそうです。独身生活が続くだけでも男性で8年女性で4年も寿命が縮まってしまうそうです。さらには、現代の都市型貧困ー生活が不規則で袋菓子やコンビニ弁当で毎日過ごしている人は10年も寿命が短くなってしまうそうです。これらの自分に当てはまる年数の合計に今の年齢を足した数が、健康年齢というわけです。

ガンやメタボリックなど寿命を縮ませてしまう直接の原因は実は、生活の不摂生を体が自然に修復させようとする機能によると言います。ガンは不摂生で痛んでしまった細胞が、自ら修復できないところまで痛んでしまった後、傷口を修復しようと新たに生まれてくる細胞がガンなのです。
メタボリックは、人類30万年の歴史の中で、飢えに対処するため、脂肪を内臓に溜め込んで生き延びていくという進化の過程で生まれた結果です。ただし、もうこれ以上溜め込むことが出来ないところまできてしまいますと、自然に糖が吸収できないカラダに変わります。これが糖尿病です。不摂生の怖さを教えてくれました。
また、これらは、不摂生を改めることにより、改善します。入院して、薬で治っているかのように思いますが、病院では、不摂生が出来ないので直ると言います。英語で病院を意味するホスピスはもともと修道院という意味で、患者にあたるペイジェントは我慢するという意味です。

これらの不摂生の代表は喫煙と欧米化した食事です。
解決策として、禁煙する。砂糖・塩・脂をとりすぎないこと、完全栄養の摂取(一つまるまる、魚は頭から骨まで、りんごやみかんは皮ごと食べる)し腹6文目を意識した食事をすること。早寝早起き(10時から2時が睡眠のゴールデンタイムといわれているのでそれを生かす)。薄着をして体を内面から温める。たくさん歩くことによって、第2の心臓と呼ばれるふくらはぎの伸縮を利用して血液の循環をよくする(激しい運動は逆効果)。スキンシップや感謝の気持ちを大切にする。(これは、独身生活で寿命が縮まるということの対処です)

それほど難しいことはありませんが(一番難しいのはみかんを皮(オレンジ色の外皮)ごと食べる事か?私の場合喫煙という問題が立ちはだかっていますが)なかなか一つ一つ取り組むとなると相当ハードルが高く思えてしまいます。20歳若返るは一日にして成らずというところでしょうか。
ズバッと「伝わる」技術

ズバッと「伝わる」技術

今の時代に求められているコミニュケーション術とは、3X+Mに要約されます。explore(探求)、expres(表現)、exchange(共有)の3XとmemoryのMです。

まずは、探求です。より物事を知ること、深堀することです。どこまで突き詰めるか、伝えたい相手にその話が興味深い情報になるまでです。コミニュケーションの第一歩は、相手に「使える話し」を提供する事です。「使える話し」にするために、情報を集めなければなりません。情報を集める時のポイントは、常に「なぜそうなるのか(そう思うのか)」と自ら問い「なぜならば」で答えることを意識するのです。また、相手のことを探求する事も大切です。相手によっては、興味の対象が異なり、「使える話し」の内容も変化するからです。また、興味を持たない相手に、興味のありそうな話を導入にし、相手との距離を縮めることが、重要だと言います。

表現は文字どうり、書いたり話したりすることです。どちらとも、まず、「脳書き」が必要としています。「脳書き」とは、話しのストーリーをあらかじめ頭の中で組み立てる事です。
人前で話そうとしたとき、失敗するパターンは2通りあります。1つは、一語一句覚えようとしたとき、もう一つは、頭の回転より早く話そうとしたときです。覚えた事を話そうとすると緊張を強いてしまうので、覚える労力を「脳書き」に費やしたほうが効果的です。話すときにも句読点「、や。」を意識する事によって、早まわしになってしまうことが防げます。

かつては、「自分だけ知っている」というように情報を囲い込むことが主流でした。今は情報を共有する事によって、人脈の共有にもつながります。「使える話し」を共有すればするだけ人脈がどんどん広がっていくのです。

最後の記憶についてですが、物事を伝える際にはどういった背景があってどのような歴史があるのかを踏まえる事によって、相手が理解しやすいようになるという事です。

3X+Mのどれも、準備が大切だという事です。人生そのものも準備が大切という事で「チャンスはその準備をしていた心に舞い降りる」というフランスの科学者の言葉を引用しています。チャンスは向こうから飛び込んでくるものではありません。チャンスが舞い降りるように準備をしていた人の心だけに飛び込んでくるというわけです。

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「ブレない!」自分軸の仕事術

「ブレない! 」自分軸の仕事術 (アスカビジネス)

自分の人生やキャリアに対する価値観を把握する事が大切です。その価値観こそが自分の軸なのです。
就職や転職を考えるため、どんな職業に就こうか、自分の適職はなんだろうと考えますが、これは間違えです。
軸さえ明確に見つかれば、軸に沿った仕事が次々と登場するはずです。著者は5回のキャリアチェンジを経験していますが、毎回これは自分にとっての天職だと思うそうです。
著者の軸は「日本経済、日本社会の活性化」です。大きなテーマですね。著者は大学時代にバブルが崩壊、就職は超氷河期だったそうです。自分だけこんな損をしないといけないかと考えるより「どうすれば日本経済が復活するのか」を考えていたそうです。軸とはどんな仕事をするかということでなく、自分がどんなふうになって行きたいか、どういう人生を歩んで行きたいかということです。

本書では自分の軸の見つけ方、軸を生かした仕事の進め方を教えてくれます。
あなたは社会に対してどんな価値観をもたらしたいのでしょうか、どんな社会を作って生きたいのでしょうか。そういうスケールの大きな夢がないと馬力が出てこないことが理由の一つですが、もうひとつはそれらがないと、あなたにいたいして、他の人が共感・共鳴してくれません。仕事やプロジェクトを成功させるには、優秀な協力者が必要です。同じサービスや商品を提供する会社は他にもたくさんあります。しかし同じ価値・理念で仕事を行っている会社は少ないのです。「あの人のためなら」と頑張れる相手とは、その人の理念や価値に共鳴している場合が多いはずです。どうすれば、共鳴してもらえるようになるのでしょうか。それは。恥ずかしげもなく夢を語り続けることです。

自分が身に付けたものや学んだものに眼を向けるのではなく、まだ知らないことや経験したことのないものに目を向けるべきです。以下に自分の知っていることが小さく、それを守ることにこだわることの無意味さに気付きます。そして知らないことの多さに愕然として、焦るはずです。
「今の瞬間が一番若い」のです。「いい年して・・・」というのは、新しい事が見つからない・実行できない人のやっかみでしかありません。今アクションを起こさないでいつ起こす?そんな気持ちでいるのがいいと思います。
いざ決断というときに、「本当にこれでいいのか」という迷いは生じるものです。それに対して「今やらないと後悔する」という言葉が、恐怖に感じるかです。たとえうまく行かなかったとしても。現状から、一歩進んだという事実に変わりありません。つまずいたとしても、自分の力で上手く持っていけばいいのです。

「ブレない!」自分軸の仕事術とは、大きな夢を持って、語りそれに突き進んでいく事。を学びました。

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ホウレンソウ禁止で1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる

ホウレンソウ禁止で1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる

未来工業という、住宅用電設部品の製造販売をしている会社の創業者であり現相談役の山田昭男氏による著書です。
未来工業のスローガンは「常に考える」本社ビルのあちらこちらに掲示され、名刺の裏にも印刷され、常に目に留まるよう掲げているそうです。
経営者や上司が命令しているうちは、自分で考え行動する社員は育たない。そんな当たり前のことが、管理優先の風潮の中で見失われている気がしている。「常に考える」習慣が、いい仕事に結びつく、それが働き甲斐や楽しみの域まで達すれば、ライフワークにだってなりうる。頭ではなく体で覚えるとそう簡単に忘れない。1日7時間15分しか働かないから、仕事が、そして人生が楽しくなる。ということです。

なぜ7時間15分かというと、ありがちな話しですが、氏がドケチであるため残業代を払うのが嫌だからだと言います。しかしそれだけではありません。日々の業務スケジュールを緻密に組み、創意工夫をしないと、遣り残した仕事ばかりつみあがってしまう。残業代をケチりながら、仕事の効率も同時に高められると言います。

「常に考える」ことは、いろいろなところに活かされています。特に商品やサービスを他社と差別化するためには、「人まね+アルファ」で言いと言います。一番大切なことは差別化を難しく考えすぎない事。飽きることなく反復しているうちに差別化の勘所が見えてきて、ちょっとしたアイデア出しを一年も続けていれば「常に考える」クセが身に付いてくると言います。

また、上司は自分が頑張るのではなく、部下が頑張れるようにするのが仕事だと言います。部長や課長というのはあくまでも職能の名前であって、決して偉いということではありません。上司は部下に対して命令するのではなく、説得し、納得させる事が仕事になると言います。

部下に仕事を任せることで、部下は一生懸命仕事をします、管理ばかりになりますと、年齢ばかり重ね上司の言う事しか聞けない社員になってしまいます。失敗をマイナス評価しない。失敗をマイナス評価してしまうと、誰も試行錯誤しなくなってしまうからです。しかし違う失敗を100回やってもいいが、同じ失敗を2度するのは学習能力が足りない証拠、残念ながら降格させる事になる。挑戦と失敗の反復こそが成長への早道。部下を本気で育てるのは、その延々たる繰り返しだ。

「常に考える」重要性、部下の育て方勉強になりました。

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負けたら終わりじゃない、やめたら終わりだ

dreamtime-負けたら終わりじゃない、やめたら終わりだ

代々木ゼミナールのトップ講師の方が著者です。
人間の弱さは力だ、と言います。その力は情念の深い部分に届いて、ぼくらを揺り動かそうとする。その弱さも二通りあって、弱さに居直りその弱さを売りにして生きていこうとする姿勢と、自分の弱さを認めながらも自分にはそこから何が出来るかと弱さからの自立を求める姿勢です。もちろん著者は後者の姿勢を読者に促すために本書を書かれています。しかし、著者が一貫してこのような前向きな姿勢で生きてこられたわけではありません。むしろ前者に近い、サラリーマンにはなりたくない、詩人になると言っては飲んだ暮れた20代を送っていたそうです。

29歳のとき、ある転機があり、代々木ゼミナールにスカウトされ、懸命な努力を重ねられ、トップ講師の座にたどり着いたそうです。ただ、この転機は偶然訪れたわけではなく、失敗や失意・挫折を繰り返しながらも、英語の勉強を続けてきたからこそ訪れた転機だと言います。リゾームー「地下茎」地上から見ると何の変哲もない植物でも、雨風とともに生き、成長しいつの間にか地中に自分だけの模様を持つ複雑な地下茎を張り巡らせている。そのリゾームはある日一つの力となって地上に伸びていく。そして一本の強い植物となる。この地下茎として英語の勉強を続けていたからこそ、あるきっかけが光となり水となり、英語を生活の糧とすることができたと言います。

挫折のかけら、希望のかけら、いろいろなかけらを集めて自分という個性を築き上げてきた。人によっては、挫折のかけらを心に刻んでいる、希望のかけらを集め始めている、それらのかけらが熟し転機を迎えようとしている・・・。だけどどんな場所にいても、その現実を愛し、そこから一歩一歩歩いていこうとする気持ちは誰しも同じだ。
人間負けたら終わりじゃない、やめたら終わりだ。
小さな努力を続けていれば、やがて何かが変わってくるときが来る。その小さな努力の継続の中にこそ、君自身の変化の兆しがもう既に見え隠れしているのだから。

今、結果がでないことに少し焦り気味でしたが、今の努力は必ず実を結ぶという勇気をもらえた1冊でした。

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廃道をゆく 4

廃道をゆく4 (イカロス・ムック)

人の手が入らなくなった道は風化し、自然へと還ってゆく、そこにわずかに残る<文明の傷跡>をさぐる。本書のテーマです。
シリーズ4冊目ということで、世の中廃道ってそんなにたくさんあるのかと思いました。
鉄道廃線跡というのは一種のブームになりましたが、廃道なんてそんなにあるの?という疑問がわいてしまいます。
一口に廃道と言っても、廃道になる理由はさまざまあります。
真っ直ぐで走りやすい、トンネルや橋を屈指して作った新道に付け替えられて、旧道のほうは廃道になってしまいます。
観光道路の建設中に計画が中止されてしまい、未完成のまま打ち捨てられた道。
ダムや発電所建設の資材運搬用に作られ、最初から廃道になるために作られた道。
明治時代に作られた人専用のトンネル、大正時代に作られた荷車用に作られたトンネル、昭和になって自動車用に作られた車道に作られたトンネル。3世代のトンネルが同じ場所に残っているような場所もあると言います。
こうなると、まさに日本の産業史そのものと言えるのではないでしょうか。実際に近代土木遺産(ウィキペディア)に指定されている遺構もあるようです。

本書のすごいと思わせる点は、廃道の今の写真を載せてただ現場レポートをしている事だけでなく、しっかり時代考証されていることだと思います。道の履歴というほど詳細に、建設当時の時代背景にまで考証に及んでいる記事もあります。
また、資料がない場合でも、遺構の特徴などから、時代を割り出し、建設年代を推定するような記事もあります。
さらに建設当時の人々の思い。地元の人から、実際に作る作業員、さらには国家建設に情熱を傾ける明治官僚にまで思いをはせているところに、ただのマニア以上のものをこの本の作り手に感じました。

      

      




寝る前1分記憶術

寝る前1分記憶術

50歳から勉強を始められ、90以上の資格試験に合格された、コンサルタントの方が著者です。私自身、今何かの試験に向かって勉強している訳ではないので、記憶術の必要性は感じていませんでした。しかし、睡眠に関して非常に興味を持っていますので、手に取りました。

夜、寝る前の30分は、一日の終わりではなく、1日の始まりだと言います。寝る前の30分を快適に過ごす事によって、翌朝の目覚めがよくなり、1日を前向きに始められるようになります。

そもそも、人間の睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があります。ノンレム睡眠は、浅い眠りすなわち脳が起きているときと同じように働いています。夢を見るのはレム睡眠時です。体のほうは完全に休んでいます。一方ノンレム睡眠時は、脳が完全に休んでいますが体のほうは動きます。寝返りをうったり、布団をけとばすなどの行為はノンレム睡眠時に行われます。
レム睡眠時の脳の働きを見てみますと、記憶の整理と定着化をしているといわれています。夢は記憶の再生工場であるということが出来るように、古い記憶の夢よりも、新しい記憶の夢のほうが、鮮明でありかつ長い期間覚えている事が出来ます。このことから、寝る直前に覚えた真新しい情報は、脳に焼き付けるのに適しているということがいえます。
レム睡眠中は起きているときのように体の各所に指令を出す事を止めていますし、睡眠中は外部からの刺激がないので、昼間起きているときよりも脳の集中力は高まっています。昼間何かを覚えようとするよりも、寝る前1分に頭に入れようとすることのほうが、効率的に行えます。
また、この寝る前1分の勉強は、あまり深く難しいことをしないということ、5分を越えて長時間にならないことがポイントです。脳にアドレナリンが発生すると、眠れなくなってしまうからです。浅く短く今日の最新情報として、脳に与えるインパクトの念押しをすると考えると良いでしょう。

寝る前1分とは別ですが記憶術として、自然記憶術という方法が紹介されています。著者の寝る前1分記憶術とともに実践されている方法です。自然記憶術それは、努力しなくても自然に頭に入る方法。少し胡散臭いですが、答えを聞けば納得。それは、理解する事です。理解するという事は自分の物にしてしまう事ですから、覚えようとしなくても、自然に覚えられてしまうのです。体が覚えているという状態です。その状態まで持っていくのはかなり大変な事と思われますが、常に「なぜ」「どうして」「どうやって」を考えながら勉強する事によって、身に付くそうです。また、理解する事によって、勉強する事が楽しくなってさらにはかどり一石二鳥だそうです。

「悪夢ちゃん」なるテレビドラマが放映されていますが、あれは予知夢をテーマにしています。本書では夢はコントロールできるとしています。憂鬱な気持ちのまま眠らない事、逆に楽しい事や心穏やかなれることをしてから眠る事によって、嫌な夢は見なくなります。見ても、これは夢だと自覚し一度起きて寝なおすことが出来るようになると言います。私は、全部ノンレム睡眠ではないかと思うほど夢は見ませんかといって、全部レム睡眠ではないかと思うほどほとんど動かず寝ています。どうかしているのでしょうか。

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シリコン・ヴァレー物語

シリコン・ヴァレー物語―受けつがれる起業家精神 (中公新書)

この地はサンフランシスコから南に車で1時間ほどいったところにあります。
ヒューレット・パッカード、インテル、アップル、オラクル、サン・マイクロシステムズなどアメリカのみならず世界を制覇した企業がここから育っていきます。
そもそも、シリコンとは元素記号Siで表され、日本語では珪素とも呼ばれています。コンピューターの心臓部となる半導体チップがこのシリコンから作られています。ハイテク産業が集まるこの地をシリコンバレーと呼ぶようになったそうです。
1950年代位までは、果樹園が広がり、田園風景が広がっていました。サンフランシスコへ通う人のベットタウンとなっていました。そこに、スタンフォード大学が設立されてから、シリコンバレーの歴史は始まります。

上記の各企業の創世期から発展していく様が書かれています。産業史として、一つの分野(パーソナルコンピュター)の起こりがわかります。他の産業と違うところは、それまでIBMという大企業が独占していたコンピューターを、普通の人(大企業でないという意味)が、コンピューターは必ず個人の物になるという夢を持って、情熱を注ぎ、パソコンという新しい分野を創設した事にあります。
時代背景的に反体制が広がり、ヒッピーやカウンターカルチャーが時流になる、その中から生まれてきたのです。
また、地域的に、遅れて開発された西部という地理的条件も功を成しました。東部から、西部に行って一山当てようという人が多く企業家精神を持った人が多く集まっており、上の時流とあいまって、新しい産業を生み出したのです。

最期に著者は、日本に対する課題として、シリコンバレーのような地域を日本につくるということでなく、イノベーションが自生する環境を作っていくことである。そのためには、ビジネス環境にとどまらず、日本の社会システムの一つずつを執拗に疑ってかかる必要になる。としています。イノベーションと現状を疑う、最近本の中では見慣れてきましたが、政治も社会もなかなか変わりそうもありません。政治や社会という大きなことは私には手におえませんが、せめて自分の勤める会社だけでも何とかしたいと、もがく自分にこの「ハッカー」という人々の精神はためになりました。

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変える力。

変える力。 (人生をプラス方向に180度変える59の法則)

変える力、問題を変えようとしてはいけません。解決方法を変えるのです。また、大きなことを変えようとしてはいけません。小さなことでも、多くのことを変えることによって未来は変わります。変わらないことを変えようとしてもいけません。変えることが出来る事を変えるのです。当たり前のことのようですが、変えられない人に限って前者へ努力を向け、変えられない自分の努力が足りないとか、能力がないと思ってしまい、変えられないままだそうです。
大切なのは、努力より工夫です。努力をしている人はめんどくさい自己チューになります。私はこんなに努力しているのにあなたはなんですか、と他人を攻撃します。さらにこんなに努力しても出来ない自分は運が悪いと言い出し、親が悪い社会が悪い、政府が悪いと悪人を作ってしまいます。
悪人は作らないまでも、自分はこんなにやっているのにと思うことはありましたので、努力より工夫という言葉は気に入りました。

変わるためには、感謝するということが大切です。変われない人は、次の具体的行動が思い浮かばなくって私は何をやれば良いですかと聞きます。これは感謝する気持ちが足りないからです。感謝している人はお返しとして相手に少しでも歓んでもらおうとします。歓んでもらおうとすると次にすることが見えてきます。見えてくれば後はコツコツやっていけばよいのです。
人に何かをしてあげて感謝する事を自立型感謝といいます。自立型感謝のできる人はもっと何かをしてあげようと考えます。結果として変わるためには、人のために何かをすることです。自分のために何かをやっているうちは変われません。

本の中に正解例とダメな例が出てきます。ダメな例を見て、いるいるこんな人という人は成長できません。それは本当はその人自身なのです。出来る人に限って私ですといいます。恥ずかしい例を見て当事者になれるかどうかが変われるかどうかだそうです。このブログにも経営者に読ませたいなんて書いたこともあった私は、まさに自分のことだと思いましたが、そんなことを書いていた当時は、恥ずかしい人そのものだったわけです。

目標と目的目的は動きません。目標は動きます。目的が向こうにあり、目標は手前にあります。目的はどこまで行っても到達できないくらい遠くにあります。出来たか出来ないかの効果測定が出来る事を目標といいます。必ず具体的です。出来たか出来ないかを知るために数値で表します。これに対して目的は数値でなく自分の感情で表現します。目標と目的を混同してはいけません。

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物語のあるまちへ旅に出よう

物語のあるまちへ旅に出よう

何もない小さな町や村に、人々を感動させる物語が生まれること。それを奇跡という人もいます。しかしこの奇跡は偶然ではなく、そこに暮らす人々の思いが積み重なって起こった結果なのです。「まちで紡がれてきた物語」物語が伝えてくれる、町の誇りや人々の情熱は、必ず旅する人の心を豊かにしてくれるはずです。
まちの魅力を発掘するためには、外からの目が必要だといいます。「よそ者を拒む土地は老いさらばえる」「外との交流が文化を育てる」のだそうです。
本書では、日本中の地域が繋がり刺激し合い一つでも多く素晴らしいまちが誕生する事を願いかかれたといいます

「物語」伝統文化の継承であったり(遠野)伝統文化を生かした新たなイベントの創設であったり(美濃)原風景を守ることであったり(竹富島)銘酒の復活であったり(小布施)・・・・様々な物語が紹介されています。
なかでも、栃木県足利市にある「ココ・ファーム・ワイナリ」についての記述がよかったと思いました。
中学校の特殊学級の教師をされていた方が「卒業しても行く場のない子供たちと一緒に暮らしていく場所を作りたい」という情熱で、子供たちと荒れ山をブドウ畑に変え、ワイナリーを作ったという話です。創業の先生は亡くなられましたが、今もって継承され、秋の収穫祭には2万人もの人の笑顔を集めているのだそうです。

個人の情熱から生まれたものや、地域崩壊の危機に瀕して取り組まれたもの、いわゆる「町おこし」として地域活性化貢献しているイベントなど。従来の旅という観光地を巡るのとは、違った地域による取組みを見ることは、そこに暮らす人々の生活を見ることにつながり、自分の見方考え方に影響を与えてくれる物になるのではないかと思いました。
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