遠距離通勤のお供「読書案内」
ビジネス書を巡る2時間20分の冒険
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さよなら!僕らのソニー

さよなら!僕らのソニー (文春新書)

ジャーナリストの方が著者です。1994年よりソニーを取材しているそうです。
幼少の頃からの体験により、技術的にすぐれたソニー製品は、憧れであったと言います。高い技術力を背景にトランジスタラジオ・トリニトロンカラーテレビ・ウォークマン・ハンディーカムなど、人々をワクワクさせるような製品を作る会社、これが著者の言う「僕らのソニー」なのです。
しかし近年、このような画期的な商品を生み出していません。それどころか、利益の7割を稼ぐエレクトロニクス事業が不調です。とりわけ主力のテレビ事業は、7年連続の赤字を記録しています。
どうしてこのような状況に陥ってしまったのでしょうか。
これらを経営者の推移とその経営者の考え行動から解き明かしていこうというのが本書です。

ソニーの初代社長、井深大氏。二代目は共同創業者の盛田昭夫氏。創業時の設立趣意書には、大きな会社と同じ事をやったではかなわない。技術のすきまはいくらでもある。大会社の出来ない事をやり、技術の力でもって祖国復興に役立てようというものでした。
しかしこの物ずくりを通して社会に貢献しようという創業精神は、4代目の大賀典夫氏まで、次の出井伸之氏に至っては、ハード(家電製品)よりもソフトやコンテンツのほうが大切だという舵取りをし、画期的な新製品を生み出せないまま、エレクトロニクス事業を大赤字に落としいれてしまいます。これがいわゆるソニーショックと呼ばれ、バブル崩壊後、日経平均株価の最安値を更新してしまいます。
次にCEOに任命されたのは、ソニーアメリカで主にエンターテーメント事業に関わっていた、ハワード・ストリンガー氏でした。エレクトロニクス事業を復活させると、就任会見で発表したものの、実際には出井氏を踏襲するように、ハードは何でも同じコンテンツが重要という立場に立ち、さらに、大リストラを敢行します。これでは、物ずくりに情熱を燃やしていた技術者たちは、ソニーから離れていきます。リストラと社有地の売却益(この中には創業時の本社ビルも含まれていたそうです)見た目には良い決算数字を出しますが、とても画期的な新製品を生み出せる状況にはありません。

経営数字さえよければ良い、株主利益が護られればそれで良いとか、経営者に対する評価はいろいろなのでしょうが、著者は技術の流出、喪失など、物ずくり企業として見たソニーという会社、井深大・盛田昭夫という偉大な創業者・創業精神を忘れてしまった、経営者には批判的です。

そして大賀典夫氏の葬儀会場で著者は思うのでした。「さよなら!僕らのソニー」と。

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トップ一人の責任

トップ一人の責任―松下幸之助に学んだリーダーの条件

PHP総合研究所の元社長で、松下幸之助に23年間も師事され薫陶を受けられた方が著者です。
経営の神様といわれる松下幸之助さん。経営を学ぼうとする者にとって、松下幸之助さん関連の本は初めてですというのはどうかと思いますが。初めて松下幸之助さんの考えに触れることになりました。
私の拙い知識の中では、ドラッカーと言っていることが同じではないかと思いました。
経営者(リーダー)の考え方・行動・物の見方・人の活かし方など教えてくれます。

リーダーに一番必要な事は熱意だと言います。人間何もかもにすぐれているという事はないが、熱意だけは常に一番でなくてはならないと言います。
責任の所在は常にトップ一人にあると自覚する事で、、部の運営は部長の責任、課の運営は課長の責任、一人一人の社員の仕事の成否はその人自身の責任といった意識が社内にいきわたり、それぞれ自主性に基づく力強い仕事が進められるようになる。
トップが率先垂範していくならば、一切の問題は解決される。自分に厳しくして自分の行動を通して仕事のやり方進むべき道を部下に見せていかなくてはならない。
組織が力強く活動を進めるためには、トップは今どういうことを考えているのか、どういう方向へ向かおうとしているのか、組織の全員に理解されている必要がある。そのためには、トップは方針を明確にしなければならない。
方針を適時示す事によって、部下は進むべき方向を理解して仕事を進めるから、力強い活動になる。また方針を明確にしておくと、経営者自身も判断や行動のものさしが出来るから、より力強い物となる。
そして、最高の経営とは、衆知による経営だと言います。一人の賢人による専制的な経営では、一時的に繁栄しても、やがて崩壊するものである。全員の気持ち、考え方、アイデア、全員の衆知というものを中心に立つ責任者のもとに提出してもらう。責任者はそれに謙虚に耳を傾けて、手元でカクテルにする。そうすれば神の知恵がうまれ、よき成果が生まれ繁栄が生まれてくる。
以上リーダーのあるべき姿が書かれています。

さらにこれらを実践するために、必要なスキル?考え方?が書かれています。人を信頼し、長所を見、耳を傾ける。さらに自分を高め続け、使命感(理念)を打ち立てる。
何一つ無駄だと思うことや、それってどうなのという疑問も感じることもなく、すべて実行してみたいと思うような内容でした。トップではありませんが、現場リーダーという限られたポジションではありますが、座右の書として一つずつどう活かせるか、考えて行きたいと思います。

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僕は、だれの真似もしない

僕は、だれの真似もしない

前アップル日本法人代表の前刀禎明氏による著作です。
氏は現在「明日のジョブズ」を排出するための人材教育会社を経営されています。大人だけでなく、創造性を持った子供の心を大切にする、子どもの教育に力を入れられているそうです。
ある日幼稚園で極端に首の短いキリンの絵を描いた子供に対し、先生も親も「○○ちゃん、キリンの首は長いでしょう」といったそうです。子供にしてみれば、真下から見上げたキリンの首は短く見えたのかもしれません。
5年前に携帯電話の未来像としてボタンのない絵を描いた子供がいたとしたら、先生も親も「○○ちゃん携帯電話にはボタンがあるでしょ」と言った事でしょう。このように子供の自由な創造性や独自性を潰してしまう今の教育に問題があるとながら、我々ビジネスパーソンのセルフイノベーション(自己改革)の手助けとなるヒントを与えてくれます。

私にとって耳の痛い話しもありました。本から学んでいるつもりが、実は・・・・という見出しです。書店で業績が好調な企業や著名な経営者のノウハウが効率よく吸収できるかのようなタイトルがたくさん並んでいます。それらの書籍を読んだところで、それは、単純に真似をすることになるだけだからです。真似をしているほうが楽です。そこには思考がないからです。人の真似をするのではなく、自分のの中にある価値を見直してほしい。それこそが、感動を生み出す原動力になります。人の真似から自分が本当に求めている事の答えは、決して出てこないのです。
本をたくさん読んで学んでいる気になっていましたが、オリジナリティの必要性を強く感じました。

さらに、スティーブ・ジョブズという流行の中で日本人がわざわざスティーブ・ジョブズの追随する必要はないと言います。彼が特殊な人間でなく彼の格言の多くは、過去の偉大な経営者例えば盛田昭夫さんや本田宗一郎さんの言葉の中に多く含まれているからです。目的が未来におけるイノベーションなら、むしろドンドン本質から離れてしまいます。未来を生きようとしているのにスティーブ・ジョブズという過去に縛られるのはもったいない。今は「スティーブ・ジョブズ」がはやっているだけで「食べるラー油」「塩麹」と似たような話だと言います。
スティーブ・ジョブズの本はビジネス書というより、話しの面白さという事で多く読んできましたが、「食べるラー油」「塩麹」と同類にされるとは、笑ってしまいました。それに熱中している私はなんなんだろうと思いさらに笑ってしまいました。


江戸の崖 東京の崖

デジタル鳥瞰 江戸の崖 東京の崖 (The New Fifties)

東京の地形について書かれた本が目に付きます。前回(私のブログ東京「スリバチ」地形散歩)も書きましたが、「ブラタモリ」の功績に違いありません。
著者は、国分寺崖線を行くというタイトルのとき「タモリ倶楽部」に出演、等々力渓谷などを巡ったそうです。

本書のキーワードはズバリ「崖」です。先述の多くの本が、「坂」や「凸凹」をキーワードにしているのに対して「崖」です。「崖」とは通常30度以上の急斜面のことを指しますが、30度と言えばスキー場の上級者コースに当たります。とても坂とは呼べないものです。著者は「坂のような振りをしているけれども、お前はもともとは崖だろう」と言いたくなると言います。
崖の上下をつなごうと道をつけようとすると、そこには「切り通し」が出来、もはや「崖」ではなくなります。
九段の坂などは、少し北側(水道橋より)に「崖」が残っている事から、九段の坂も以前は「崖」だったと言います。都電が走っていた九段の坂ですが、開業は少し周辺より遅かったことから、急斜面を削り取り、都電(市電?)が走れる緩やかな傾斜にするために、時間がかかったと推測されます。
また、海の埋め立てのために「崖」を削りその土を使ったとも考えられています。
「神田山削り」として日比谷入江の埋め立てに土を使われたと言い伝えられる痕跡が御茶ノ水周辺に見られます。
駿河台下の交差点から御茶ノ水に向かって左側は明治大学の裏あたりから、水道橋にかけて「男坂」や「女坂」と呼ばれる急斜面の階段があるように「崖」ですが、向かって右側は、比較的緩やかな坂道になっています。地図上の等高線を見ますと、不自然なほど等間隔に並んでいます。また、靖国通りの湾曲がかつての山の名残だとも言います。

もう一つのキーワードは「江戸」です。江戸時代に描かれた「崖」の絵画(版画?)を検証します。
江戸の絵画と言えば、遠景の富士山が象徴的ですが、ここから、この方向では富士山は見えないと検証します。
また、極端な地形描写(誇張された)に疑問を呈します。岩肌出なければオーバーハング(崖の上のほうがせり出している)にならない。東京の「崖」に岩肌はないとしています。

高さを10倍にした地図データと空中写真を合成した挿入写真は、「崖」しっかり意識でき、見ごたえ十分です。
日産 驚異の会議

日産 驚異の会議 改革の10年が生み落としたノウハウ

1990年代日産は経営危機に陥っていました。1999年ルノーとの提携と同時にゴーンさんがCOOに就任し改革に乗り出します。「コストキラー」の異名を持つゴーンさんですが、村山工場閉鎖など大胆なリストラに踏み切ります。しかしリストラだけで日産が復活し、さらに躍進する企業に変貌できたわけではありません。
経営危機に陥っている当時、部門最適化が優先されるセクショナリズムに陥っていたそうです。会社全体のことを考える人は少なく、皆自分の所属する部のために、一生懸命働いていたそうです。自分の部だけよければ言いという考え方は、小さい問題しか起こらず、簡単に対処できるため、組織が大きくなるほど、このセクショナリズムに陥ってしまいがちだそうです。ゴーンさんが進めた組織改革に、「クロスファンクションチーム」というシステムが挙げられます。これは、部門を横断した人選で、一つのテーマについて考えるチームの事です。例えば「事業の発展」「車種削減」「組織と意思決定プロセス」など9つのテーマです。この「クロスファンクションチーム」出された改革案をもとに、改善目標を設定し、社員がそれに取り組んだ結果、日産リバイバル計画(数値目標)1年前倒しで達成されました。
「クロスファンクションチーム」が改革に向けた大枠の取組みで進めていくと、どうしても中小の問題が取り残されていく場合があります。これらの問題を「V-up」という会議(本書で言う「日産の会議」)で解決に導いていきます。
その会議の特徴を挙げますと、
1、その日のうちに結論を出す
 見送りにすると、その会議で得られた結論がタイムリーでなくなってしまう。
 見送りにすると単純に時間の無駄
 見送りにするとモチーベーションが下がる
 見送りにすると前回の確認事項が曖昧になり、違った議論展開になる
2、意思決定者は会議に出ない
 決定者の顔色を伺いながらの会議になってしまい、自由闊達な意見交換の妨げになる
3、議事録は作らない
 議事録作成の時間が無駄
 議事録の確認を取ろうとすると、そういう意味で言ったのではないなど、結論を覆されかねない。
 議事録を作らなくて済むように、思考の段階から、意見をポストイットに書き模造紙に貼り付け分類することによって思考の過程を見ながら話が進められる。最後にデジカメで写真を撮れば、これが議事録になる。
といった具合です。

「課題議定書」という会議出席者に事前に配られるものや、あらかじめ進行予定時間を決めておく「集中討議進行表」、「系統図」疑問の書かれたポストイットを張っていき問題を系統立てるため使われます。「親和図」アイデアの書かれたポストイットを張っていきアイデア整理に有効「ペイオフマトリックス」実現性と実効性の2軸を作ることによって、優先順位を決めることが出来る。「課題達成計画書」なにを誰がいつまでにやるかを明確にし、意思決定者がGo/NoGoに○印をつけて決定。
これらの用紙が決まっているので、進め方が、曖昧にならず、結果が曖昧になることもありません。

本書では、「日産の会議」が生かされた事例としていくつか挙げられています。
東日本大震災後で打撃から、自動車メーカーとしては一番にせいさんを開始できたわけ。
電気自動車「リーフ」販売の際の修理対応。
販売店での改革
横浜マリノスの集客増対策などです。

著者が冒頭で「日産の会議」のことを機能美とたたえている事が印象的でした。
会議というシステムが素晴らしいことも、感心させられましたが、それ以上にそこで働く人々の情熱というほうが心に残りました。

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ゴボウ茶を飲むと20歳若返る

ゴボウ茶を飲むと20歳若返る! Dr.ナグモの奇跡の若返り術

どういうわけか、妻が「ゴボウ茶」なるものを買ってきて飲んでいます。
ティバック形式でやかんにお湯を沸かし、煮出して作るタイプの物です。
どうやら、すっかり気に入ってしまっているようですが、この本の存在や「ゴボウ茶」の効能など知らずに飲み続けているようです。インスピレーションで買って、本能で自分に合うと感じ飲み続けているようです。
後に書きますが、確かに、妻にはピッタリな効能です。効能を教えてあげれば、ますます「ゴボウ茶」のファンになることでしょう。
私も飲みましたが、程よいゴボウ感(なんじゃそれ)が感じられ、スッキリとした飲み心地です。私には、嗜好飲料としてはもう少し刺激の欲しいところですので、コーヒー(もちろん砂糖なし)です。詳しくは私のブログ「成功する人は缶コーヒーを飲まない」をご覧下さい。

20歳若くなる! Dr.南雲流 若返りテクニック で有名な南雲先生が著者です。若返りの一環として「ゴボウ茶」を推奨されています。
ごぼうには、サボニンという成分が多く含まれており、サボニンは、内臓にたまったコレステロールや脂肪を洗い流してくれると言います。さらに、イヌリンという成分が、むくみや冷え性対策に効果があるといいます。
そしてこれらは、加熱する事によって、より体に吸収されやすくなります。そうはいえ、ゴボウ料理を毎日毎食食べるわけにも行かないので、「ゴボウ茶」がお勧めというわけです。カフェインが含まれないので、いくら飲んでも大丈夫という事です。

作り方も紹介されています。ゴボウに限らず野菜すべての料理において、皮に栄養が多く含まれているので、皮は剥かないといいます。また、あく抜きと称して水にさらすことがありますが、これも貴重な栄養素を逃がしてしまう事になるため、水にはさらさないということです。
よく洗った泥つきゴボウ(洗いゴボウは皮がむけてしまっている可能性があるために買わない)をささがきにし、天日でほして、焦げない程度に炒るという簡単なものです。
妻が買っている「ゴボウ茶」は麦茶や緑茶に比べると高いと言っていましたので、手ずくりに挑戦してみようと思いました。



山崎農園 焙煎ごぼう茶 南雲吉則先生監修

その他のゴボウ茶はこちらから↓↓
アマゾン「ゴボウ茶」の検索結果
ロングブレスダイエット 3
第三弾の本です

DVDで完璧にわかる! 美木良介のロングブレスダイエット 必やせ最強ブレスプログラム

12月の初旬に第四弾の本が出ると聞いたので、いいタイミングかと思い記事にしました。
先週あたりJRの車両広告も出ていました。ダイエット効果もさることながら、健康な体を作るということが強調された広告でした。
以前に書いたロングブレスの記事が9月の終わりでした。
順調にこなしていて、効果もテキメンというふうに書いています。
実は、9月の最後の週は、仕事で帰る時間が遅くなる日が続き、「ロングブレスより睡眠」という生活になってしまっていました。
ずるずると1ヶ月間そのまま過ごし、すっかりもとのもくあみ、すべてが元通りになってしまいました。
継続する大切さと難しさを感じながら、何とか11月に入ってから再開するようになりました。
再会して、すぐに効果を感じられたことは、便通がよくなることでした。
前にも書きましたが、おなかに力をいれることによって便通がよくなるとのことでした。
よっぽど普段たるんでいるのかと、効果の即効性に驚いていました。
再開して2週間、以前身に付けた運動でしたので、スムーズに進んでいます。
そろそろ第3弾の本に移ろうと考えています。
第3弾の本は「必やせ」「最強」とあるだけあって、ハードな運動が含まれていますが、頑張っていきたいと思います。


第一弾の本です。

美木良介のロングブレスダイエット



第2弾の本です

すべてのエクササイズがDVDでよくわかる! 美木良介のロングブレスダイエット 1週間 即効ブレスプログラム

2022-これから10年、活躍できる人の条件

2022―これから10年、活躍できる人の条件 (PHPビジネス新書)

これから10年の予想(予言?)そしてその時あなたはどういった行動を起こすか。そのために準備すべき事は何かが書かれた本です。
経営コンサルタントの方が著者ですが、あまりに大胆な予言におどろいてしまいます。しかし、あながち大法螺ふきとも思えなく、読んでいるうちに引き込まれてしまいました。

まず、2~3年のうちに明治維新、太平洋戦争に匹敵する大きな変化が日本で起こると言います。その根拠は、「歴史は70年周期で巡っている」という説です。明治維新が1868年ですが、実質新しい社会体制が始まったのが最後の動乱西南の役が終わったのが1877年、太平洋戦争が終わったのが1945年、2年のずれはありますが、ほぼ70年後です。さらに70年後は、2025年、3年後です。
4世代で一周期という考えもあります。70年を4つに割ると、17~18年になりますが、戦後経済の変化とともに、この周期ごとに活躍した人々も変わって生きます。活躍されてきた人々の特徴から「志」「能」「公」「商」と分けています。これからはまた「志」(創造者)が活躍する時代になると言う事です。

そして、世界に眼を向けますと、人口分布統計から経済の浮き沈みが見えるといいます。45~50歳の人口が多くなるか、少なくなるかによってです。この年代は、子どもが大きくなり、教育費や食費など節約しようにも節約が出来ない、消費力の大きいねんだいだからです。この観点からいきますと、日本経済はあと10年は大丈夫という事になります。団塊ジュニアと呼ばれる世代がちょうどこの10年でこの年代に差し掛かるからです。その点アジアの各国は、まだまだ、ピラミッド型を示しており、成長を続ける事ができるといいます。日本にとどまらず、儒教国圏(東アジア)で活躍できる人が求められると言います。

もうひとつ、これは予言とは関係のないことです。現在の会社(組織)が膠着状態に陥ってしまうのは、本来その組織が強みとして持っている3つの戦略がかみ合わなくなってきているからだと言います。経営の効率性・顧客との親近感・商品/サービスの革新性実はこの3つ、相反すること、衝突することの多い。しかし今までの日本企業では、終身雇用のもと時間があったため、共同体意識も高く、円熟していけました。しかし終身雇用がくずれ共同体意識も薄れ、それぞれの立場で一生懸命仕事をすればするほど、衝突するようになったからだと言います。解決方法としてそれぞれの強みが出せるように、外部組織として活動できるようにすると言う事でした。少し私の勤める会社の膠着状態の理由は違いますが、解決のヒントになったような気がします。

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ユネスコ「無形文化遺産」生きている遺産を歩く

ユネスコ 「無形文化遺産」

「無形文化遺産」という言葉ご存知でしたか?「世界遺産」ならとか、少し詳しい方なら「世界遺産」と言っても「世界文化遺産」と「世界自然遺産」に分かれているんだよと答えられるでしょう。2012年夏現在962件登録されています。私もこの程度の知識でした。
しかし、この「無形文化遺産」、どこぞの怪しい団体が考え出したまがい物かとも思いましたが、そうではなく「世界文化遺産」と「世界自然遺産」を登録しているユネスコ(国連教育科学文化機関)によるものです。2012年夏現在259件が登録されているそうです。
一体どういう物が登録されているの?という疑問がわきますが、その定義はかなり曖昧のようです。
まず「世界文化遺産」と「世界自然遺産」のほうは卓越性が登録の基準になります。素晴らしいもの、すぐれたものという意味です。しかし「無形文化遺産」は必ずしも卓越性というものは登録の基準にはならないようです。無形の文化の優劣を判断する事は、そのコミュニティーの優劣を判断する事になり、ひいては人間の優劣を判断することにつながってしまうからです。

伝統的だと認証され、味わい深いと見なされ、単なる金儲けのためだけではない、人間の活動の総体。
文化コミュニティーの中で共有され、象徴的なアイデンティティーと見なされ、世代から世代へと伝統として受け継がれていくもの。
この二つが登録の条件と言いますが、やはり曖昧です。コミュニティーと伝統という言葉がキーワードのようです。
そもそもは、先住民族の知的所有権保護というところから発した考えでしたが、日本の文化財保護法からのアプローチを交え、いろいろな議論を経て、2003年無形文化遺産保護条約として採択されました。グローバル化の波に飲まれ消滅してしまいそうな文化を保護しようというものです。

具体的にどのようなものが登録されているかと言いますと、歌や踊り・工芸・儀式や祭礼・生活の知恵・都市空間・農村空間・指笛・裁判所まで多様な分野に広がっています。
その中のいくつかを著者が巡ります。
表紙の宗教画のような写真は、スペインのエルチェという都市で、市民の手ずくりのオペラのような劇の一幕です。
マダガスカル島の道路のない(車で行けない)村にある木彫りの工芸。ぺラルーシに伝わる著者がチャンバラのようだ称す正月行事。スペインの闘牛。話者が一人になったと伝えられた、ラトヴィアのリボ二ア語などです。
そして最後に、原発事故でコミュニティーが分断されたチェルノブイリ、福島と巡ります。

グローバル化によって消滅の危機にさらされる文化、グローバル化によって様々な場所で紹介され、新たなコミュニティーを生み出し、変貌を遂げる文化、さまざまに入り組み合う。文化とは、人間の知恵の結集な訳ですから、
ましてや無形文化にとって、一筋縄でいかないところが、多く考えさせられました。


今、あなたがいるのはどん底じゃない。これから上がっていくだけのスタートラインなんだ

今、あなたがいるのはどん底じゃない。これから上がっていくだけのスタートラインなんだ (Nanaブックス)

以前、教訓めいたことがずらずら書かれた本は、内容に納得はするものの、読んでいて楽しくありませんというようなことを書きました。本書も「突き抜ける人」になるための9つの習慣や、もっと「突き抜ける人」になるための8つの思考というような教訓ずらずら型の本です。しかしどうでしょう、本書は最後まで大変興味深く読み進めることが出来ました。答えは、冒頭にありました著者の32歳どん底の物語が書かれていました。自分の今の生活がけっしてどん底というわけではありませんが、共感できる部分もありいったいどうやって本を書いたり、講演をしたり、社員教育のコンサルティングになれたのだろうか、という答えが本書にあるという期待感から、興味深く読み進められたのだと思います。社員教育の成果の大きいことの実例を見ながらも期待感が高まりました。
実際内容もいままで読んだ本にはない発想が書かれていました。
一つ例を挙げると、人生が変わり始める瞬間とは、天秤の片方のお皿の上には「現状維持」という重りが、もう片方のお皿の上には「危機感」「悔しさ」「願望」「快感」「使命感」という重りが載っている状態で、「現状維持」よりも他の5つの重りの方が重くなったときに、人間は変わりだすといいます。人間の欲求のなかで一番基本的な欲求とされているのは、「安全の欲求」といわれています。昨日まで安全に暮らしてきたわけですから、昨日と同じ行動をとっていれば安全というわけです。これが、「現状維持」の重りの方が重いということです。「危機感」「悔しさ」「願望」「快感」「使命感」のどれかもしくは複数が重くなることによって、今までと違った行動を起こせるわけです。
全般として、自分なりの最高のビジョンを持つこと、最高のイメージを持つことが強調されていました。
冒頭の物語に話しは戻りますが、あるとき今自分が置かれている状態は刻々と移り変わっていく世界のほんの一場面に過ぎないのだと気付き、また、なりたい自分を明確にイメージできたといいます。その日を境に一変したという訳ではありませんが、確実に変わってゆく状況を実感できたといいます。優勝を目指していない人に優勝は出来ない、最も高いところを目指した人だけそこに到達する事が出来るということを教えてくれました。

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Think Simple

Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学

シンプルであることは、
複雑である事よりも難しい。
物事をシンプルにするためには、
懸命に努力して思考を明瞭にしなくてはならないからだ。
だが、それだけの価値はある。
なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、
山をも動かせるからだ。
ースティーブ・ジョブズ

スティーブ・ジョブズと彼のNEXT時代から合計12年間一緒に働いていた、広告代理店のクリエイティブ・ディレクターの方が著者です。これまでのスティーブ・ジョブズの本には書かれていない方ですが、ジョブズがアップルに復活してすぐに取り組んだ「ThinkDifferent」キャンペーン作製に参画し、「iMac」を命名した事で、その後のアップルの「i」シリーズを生み出すなど、アップルの復活において重要な役割を果たした人です。
そんな彼が見た、ジョブズの「シンプルの杖」のふりかた、アップルに刻まれたシンプルというDNAを教えてくれます。読者にシンプルな考え方を終始ジョブズのやり方を通しておしえてくれます。シンプルの対照として、複雑なこととしていますが、人や企業は、どうしても複雑の罠に陥りやすい事を教えてくれます。

シンプルはあなたのビジネスに素晴らしい結果をもたらしてくれる。シンプルさは目標ではなく、目標を達成へと導いてくれる光だからだ。アップルは、桁外れに難しいことをしているが、その成功は、シンプルさに対する頑固なまでの忠誠心によるものなのだ。
我々はジョブズにはなれないし、第2のアップルを作ることは出来ません。
しかし、ジョブズのとったシンプルな方法を語ることは、不可解な経営のグルが語る経営手法を語るのとは訳が違い、世界一のビジネスシーンを作ってきたジョブズの手法を語ることは、あなたのビジネスや会社にとって重要な役割を果たすことに違いない。

これまで、ジョブズの本をいろいろ読んで来ましたが、このシンプルという視点に立つと、さらに理解が深まった事でしょう。すべてとは言いませんが、再読の必要性を感じました。

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ウィキペディア・レボリューション

ウィキペディア・レボリューション―世界最大の百科事典はいかにして生まれたか (ハヤカワ新書juice)

たびたびこのブログでも引用させていただいております、ウィキペディア。間違えが多いとか、信憑性にかけるとか、よくないうわさも耳にしますが、なんといっても、検索結果の上位に表示されますので、ついつい当てにしてしまいます。実際、その内容で困った事もありません。

さて、本書は、ウィキペディア創世期、(いやそれ以前の百科事典の歴史や、ネットワークコミニュケーションの歴史から)から様々な困難に立ち向かいながら、世界最大の百科事典と言われるようになった今日までを教えてくれます。
そもそも、このウィキペディアという変わった名前、ペディアは百科事典ですが、ウィキというのは、ウィキウィキという誰でも書き込みのでき、編集のできるネットワークコミニュケーションの名前であり、このウィキウィキから取った言葉です。
創世期はひたすら記事を増やし、質を高めていくこと。誰でも編集できる事による質の低下。成熟期に入ると、いわゆる「荒らし」と呼ばれる、妨害者を監視する事、主義主張の違うもの同士の編集合戦の仲裁など、苦労がつづられています。
日本語版について、日本におけるネットワークコミニュケーションでもっとも影響力の大きい2ちゃんねるの影響が大きいのか、他国に比べユーザーの匿名性が高いのが特徴といいます。また、日本人の礼儀正しい性格から、醜い論争が起きることはまずなく、これは同じテレビを見、同じ新聞を読む単一民族であるからだとしています。日本人としては、同じ日本人の中でもいろいろな考え方があるものだと日々感心しているつもりでいますが、世界規模で見ますと、同じ言葉を使うコミニュティーと言っても民族・宗教・国籍などの違いにより、それは絶対に譲らない主義主張につながることを改めて教えられました。

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僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?

僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? (星海社新書)

経済学の古典、カール・マルクスの「資本論」と近年の世界的ベストセラー、ロバート・キヨサキの「金持ち父さん、貧乏父さん」一見相容れないような2つの書は、「資本主義経済のなかでは、労働者は豊かになれない」と言う前提条件で一致しています。
なぜ、働けど、働けど豊かになれないのでしょうか。その前に、「価値」と「使用価値」について考えます。「価値」とは原材料とそれを作るためにかかった労力です。一方「使用価値」とは有益性有用性という意味で、使ってみて意味があると言う事です。価格はその商品の持つ「価値」を基準に「使用価値」の高低など、需要と供給によって変化します。
このことを労働も商品ということに置き換えますと、給料は原材料(明日も仕事が出来るための費用すなわち食費・住居費・衣服費・養育費などです。年齢が高くなるに連れ生活費は上がっていきます。これが年功序列の賃金体系につながります。つまり給料とは、明日も働くための必要経費分だけと言う事になります。)そしてその職業につくためにかかった労力がプラスされます。例えば、同じ命を預かる大切な仕事と言う意味では同じですが、医者と介護士には大きな収入の開きがありますが、これはその職業に就くための労力の違いになります。
さらに、需要と供給により他社から引き抜かれるほど優秀な人は、給料が上がりますし、たいして利益を上げられないような人は下がります。同様に利益が多く出る会社に勤める人と、儲からない会社に勤める人では差が出来ます。
収入が上がって、その分ハードワークをこなすようになれば、その分必要経費も上がり、いつまで経っても豊かになれないというわけです。
企業が利益を上げるということは、売り上げ-費用=利益であらわせます。これを個人に当てはめますと、昇給・昇進から得られる満足感-労力などの必要経費=自己内利益というふうに表せます。企業が売り上げを上げるために費用を掛け過ぎ赤字になってしまうように、個人も自己内利益が赤字にならないような働き方をしなければなりません。
そのためには、残業を増やしたり、無理をしてノルマを達成するような、一時的に収入を増やすような働き方をしてはいけません。常にジャンプし続けなければならないからです。目指すところは土台をまず作ること。土台の上に立っていれば、0からジャンプするよりも少しの手間で同じ高さに到達できるからです。
自分の資産(土台)となるような資産を作っていけることを仕事にしていくのがよいということです。

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天才を考察する

天才を考察する: 「生まれか育ちか」論の嘘と本当 (ハヤカワ・ポピュラーサイエンス)

才能や知能は、それぞれの遺伝子によって予め決められているわけではない。むしろ時間とともに発達する。遺伝子の違いは確かに重要な役割を演じるが、遺伝子だけが複雑な特徴を決めているのではない。実は、遺伝子と環境は相互に作用するのであって、その動的プロセスに対しては、自分で完全にコントロールする事は出来ないものの、大いに影響を及ぼす事は出来る。全く同じ潜在能力を持った人はいない。その一方で実際に自分の限界を突き詰める人はほとんどいない。物事を達成しようとするときに限界を設けるものとは、親から受け継いだ遺伝子の質ではなく、既に持っている物を活用し切れていない本人の至らなさなのだ。著者の主張です。
古来才能は才能は、神から与えられたものとされてきました。19世紀になると、メンデルの法則(中学校で習いましたね、えんどうまめの交配実験により、花の色、豆の形は遺伝子の影響で次世代に受け継ぐというもの)によって、遺伝子の存在が知れわたると、遺伝子+環境によって才能は作られると、考えられてきました。
しかし最近の研究の成果により、遺伝子と環境は相互作用を起こすことがわかり、遺伝子×環境が才能を育てると言う事が定説になっています。
同じ遺伝子を持つ双子でも、似ているところ、似ていないところそれぞれ、後天的な環境のほうが影響を与えている割合が多くなっているそうです。
また、短距離走・長距離走で世界ナンバーワンを占めるアフリカ勢は、もともと、走る事に秀でた遺伝子を持ているから強いという認識を持ってしまいがちですが、実は、走らざるをえない生活環境や、国をあげてのスポーツ強化で並々ならぬ訓練を受けていることが大きな勝因のようです。先進国では、お小遣い程度の大会賞金が、これらの国では、とてつもない金額に感じられることや、本人の選手生命や怪我の予防と言った事を考えながらされる先進国の指導に対して、何十人の中から、一人でも強い選手が生まれればいいと言う考えで、とうてい考えらないような距離を走る練習をするという環境の違いが、アフリカ勢にメダルをもたらしていると言う事です。
天才は生まれつきの物ではなく、環境次第で凡人と思われている人でもなる可能性があります。けっしてすべての人がなれるというわけではありませんが、天才になる方法として、動機を見つける、自分を厳しく批判すること、ダークサイド(苦々しい後悔・責任転嫁)に注意する、自分の限界を見極めた上で、それを無視すること、満足を先に延ばし、充足に抗うこと、指導者を見つける、などなど日頃自己啓発本でよく見る言葉が並んでいます。
当たり前のことだけど、人が出来ない努力をした先に、天才という成功があるということでしょうか。
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