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それをお金で買いますか

それをお金で買いますか――市場主義の限界

私たちはあらゆるものが金で取引されている時代に生きています。
民間会社が戦争を請け負い、臓器が売買され、公共施設の命名権がオークションにかけられられています。
市場の理論に照らせば、こうした問題に何の問題もありません。売り手と買い手が合意の上で、双方がメリットを得ているからです。問題は、「いくらか」ということだけになります。

しかし、それでは何かがおかしい、あるものが「商品」に代わる時、なにか大切なものが失われていきます。それは、倫理や道徳という言葉で表されます。
市場の理論では、売買可能なものであっても、倫理や道徳に照らし合わせると、売買すべきものではないものがあるはずです。しかし現代社会では、それらが明確に線が引かれ区別されているわけではありません。
経済学者的美徳観は、市場信仰をあおり、本来ふさわしくない場所まで市場を広げてしまう。しかし、利他心、寛容、連帯、市民精神は使うと減るものではありません。鍛えることによって、発達し、強靭になる筋肉のようなものなのです。市場主導の社会の欠点の一つは、こうした美徳を衰弱させてしまいます。
公共生活を再建するために、われわれは、もっと精力的に美徳を鍛える必要がある。こう結ばれています。

私が知る限り、日本ではありませんが、アメリカでは、ファーストトラックというのが、普及しているそうです。
空港で、荷物の受け渡しに並ばなくてよい権利。遊園地でアトラクションに並ばなくてよい権利。朝のラッシュ時、自家用車でバスレーンを走ってよい権利。これらわりと身近なことが販売されているということです。
貧富の格差といいますが、収入の格差もさることながら、お金でできることが増えていることが問題だといいます。
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AKB48の経済学

AKB48の経済学

AKB48はデフレに強いビジネスモデルだと言います。
最近の若者の文化をデフレカルチャーと呼びます。バブル崩壊を年少時に経験し、以後失われた20年の中で成長していき、デフレにどっぷりと浸かった世代です。彼らは、一般に車や耐久消費財である家電、海外旅行などを消費しません。一度初期投資をし、毎月定額を払っていれば使える、インターネットや携帯電話に興味が行きます。
特にブログなどは典型で自分で生産し、自分で消費するという経済活動を牽引するものではなく、その場所をグルグルと回っているようなものです。そんなネットの世界の中で、自分の世界と他人の世界を結ぶ小さな物語、つまり心の消費というものとAKB48は親和性が良いと言います。一人の女の子のリアルな成長物語を共有できるところに共感を得ていると言います。

今までのアイドルは主にテレビが活躍の場でした。テレビと言うのは不況に弱いもので、常に視聴率が求められています。無料で見れるテレビが主体のアイドルと言うのは、飽きられるのも早いと言うわけです。
その点劇場にお金をかけて足を運ぶコアなファンが主体のAKB48は不況に強いといえるのです。

また、多数の女の子をそろえている点も特徴です。いろいろな組み合わせでパッケージ売りをすることによって、最大限の経済効果を得ることが出来ます。経費として、お給料や衣装代は多くかかりますが、レッスン代など育成にかかる費用は一人でも多人数でもそう変わらないので、経済的であるともいえます。

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「経済効果」ってなんだろう?

「経済効果」ってなんだろう?

ニュースや新聞を見ていますと、何々の「経済効果」はうん億円なんて言葉をよく目にします。ただ、誰がどのように算出しているのだろうか、とまでは思いが及びませんでした。
一つのイベントや事象が発生したときに、その経済効果を計算するには、「直接効果」「一次波及効果」「二次波及効果」の三種類を計算してその合計した数字を「経済効果」(いわゆるマスコミが使う用語、経済学的には「経済波及効果」)といいます。たとえば、ある観光地が世界遺産に登録されたときの経済効果を考えます。観光客が大勢訪れて、交通費を使い、観光料を支払い、みやげ物を買い、飲食をして、宿泊する。これらを「直接効果」といいます。そして観光客が飲食をすると、それらのホテルや飲食店に販売している米屋・肉屋・魚屋・八百屋・酒屋などの売り上げも増加する。みやげ物についても、製造会社や原材料会社の売り上げが増加する。このような原材料の売り上げ増加金額を「一次波及効果」といいます。さらにこれら「直接効果」、「一次波及効果」によって企業や商店の売り上げが上がると、それらの経営者や従業員の所得が増加します。その増加分の一部を消費に向ける。その消費増加分を「二次波及効果」と言います。ちなみにこの「経済効果」という指標は、利益でなく、あくまでも売上高であるということです。
著者は関西大学大学院の教授のということもあってか、吉本興業・阪神優勝・ユニバーサルスタジオジャパン・百舌鳥古市古墳群の世界遺産登録・ミシュランガイド関西版・大阪マラソン・食博覧会大阪・たま駅長(和歌山電鉄)さらには、くいだおれ太郎まで、関西地区の話題のイベントを中心に具体的な数字を用いて、経済効果の算出方法を教えてくれます。
このように、詳細なデーターを下に、かなり緻密に計算されるべき指標ですが、最近では言ったもの勝ちという悪しき風潮もあり、必要以上に大きな数字がマスコミで大々的に報道される事もあるので、予想よりも、検証が大切ということです。
また、本書では、経済効果を計るとともに、シュンペータ(詳しくはウィキペディア シュンペーター)の経済発展の理論を用い、その成功の秘密を解説してくれます。
1.新しい財貨の生産
2.新しい生産方法の導入
3.新しい販売先の開拓
4.新しい仕入先の獲得
5.新しい組織の実現(独占の形成やその打破)
シューペーターは経済が発展するためには5つのイノベーションが必要と提唱しました。
現代風に読み替えますと、
1.消費者のニーズにあった新商品の開発
2・コストダウンや合理化をはかった新生産方法の導入
3.新しいマーケットの獲得
4・新しい資源の利用と供給先の確保
5.旧態依然とした組織を改善した新組織の構築
これらをふまえAKB48(このまえも取り上げましたが、私のブログAKB48でもわかる経済の教科書娘がファンなので、こんな裏があるんだよと教えるためです。)の戦略を教えてくれます。

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AKB48でもわかる経済の教科書

AKB48でもわかる経済の教科書

中俣汐里さんというAKB48メンバーの方が、菅下きよひろさん(きよひろの漢字が出ません。ひらがなで申し訳ありません)とうい経済評論家の先生に、経済のいろはの教えを受けるという対談形式です。
「景気」「デフレ」「GDP」「株価」「金利」「為替」「BRICs」についての授業ですが、AKB48でもわかるというタイトルがどんな意図を持ってついたかわかりませんが、経済に疎い若い女の子向けということでしょうか。おっさんには、いくらなんでもあたりまえすぎます。

しかし、ひとつなるほどと思った記述がありました。AKB48の成功の秘密を知ることで、仕事にも、日本経済にも、影響を与える事ができるということです。
AKB48は姉妹グループを含めると、200名以上の大所帯この多様性が人気の秘密だといいます。これだけ大勢ですときっと応援したくなる子がでてきて広範囲のファンにアピールできる。つまり老若男女だれでもファンになって応援できるからです。
もう一つの秘密は新しい歌や踊りを次々と提供するスピード感です。日本の消費者は成熟していて飽きっぽい、その上、情報の伝達はますます早まっていて、消費者の嗜好は短期間で変わります。新しい歌や踊りだけでなく、次々に新しい話題を提供しているところに、成功の鍵があります。
価値観の変化がこれほど激しい時代にひとつひとつのものに時間とコストをかけていては、すぐに乗り遅れてしまう。飽きっぽい消費者、忙しい消費者のためにアイデアに富む創造的なコンテンツやサービスをスピーディーに提供していく事が大切なのです。

中俣汐里さんのことは、知りませんでしたが、巻末プロフィールで、半年で140回の劇場出演をこなしながら、睡眠時間を3時間に削り試験勉強と両立させ、早稲田大学政経学部に合格したそうです。目標を持つことの、力強さを教えてもらいました。

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ユニクロと古着、経済的に得なのはどちらか

ユニクロと古着、経済的に得なのはどちらか デフレ時代を生き抜く経済学

偶然なのか、今の時代必然なのか、私以外にもこんな方はいらっしゃいますか?
「私の服は、ユニクロか古着か、どちらかの選択です。」
ですから、本書を見たとき、ビックリしました。

世の中は「知っている」人が得をして、
「知らない」人は損をするように出来ています。

として、本のタイトルのような比較を(ユニクロと古着)いろいろなジャンルで行い、どちらが「お得」かを解説しています。

新しい本でないため、(2010年12月発行)ネタばれも問題ないと思いますので、書いて見ますが、著者は、古着の方がお得と論じています。そもそも同品質のものであれば古着の方が安い事、「ユニばれ」という言葉があるくらい、没個性の象徴として、ユニクロを倦厭する人もいるくらいですから、おしゃれという観点からも、古着に軍配が上がると言います。また、処分する際にも、ユニクロはほとんど値がつきませんが、古着は、オークションを利用すれば、買値で処分できる可能性があることを考えても、古着の方が良いとしています。
個人的には、確かに古着は安く買えますが、耐久性に劣るという点を考えると、一概に古着が良いとは言い切れないと思いました。

その他の比較では、特に目新しい知識は得られませんでしたが、(2年前の先端知識も今では常識ということなのでしょうか)ポイントサービスについては、普段ほとんど利用していないため、少しは貯めてみようかなと、思いました。

恋人は必要か不要か、(恋人は男の場合不要、女の場合必要)子どもは男の子がいいか女の子がいいか、(女の子)など少しおかしな対比もあります。
最期に「お得」とは「しあわせ」と言い換えてもいい、しあわせとは、その人の価値観の違いによるとしていますが、恋人は必要か不要か、子どもは男の子がいいか女の子がいいかの選択がとてもしあわせに結びつくとはいえません、単なる損得勘定の理論でがっかりでした。
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