遠距離通勤のお供「読書案内」
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江戸の崖 東京の崖

デジタル鳥瞰 江戸の崖 東京の崖 (The New Fifties)

東京の地形について書かれた本が目に付きます。前回(私のブログ東京「スリバチ」地形散歩)も書きましたが、「ブラタモリ」の功績に違いありません。
著者は、国分寺崖線を行くというタイトルのとき「タモリ倶楽部」に出演、等々力渓谷などを巡ったそうです。

本書のキーワードはズバリ「崖」です。先述の多くの本が、「坂」や「凸凹」をキーワードにしているのに対して「崖」です。「崖」とは通常30度以上の急斜面のことを指しますが、30度と言えばスキー場の上級者コースに当たります。とても坂とは呼べないものです。著者は「坂のような振りをしているけれども、お前はもともとは崖だろう」と言いたくなると言います。
崖の上下をつなごうと道をつけようとすると、そこには「切り通し」が出来、もはや「崖」ではなくなります。
九段の坂などは、少し北側(水道橋より)に「崖」が残っている事から、九段の坂も以前は「崖」だったと言います。都電が走っていた九段の坂ですが、開業は少し周辺より遅かったことから、急斜面を削り取り、都電(市電?)が走れる緩やかな傾斜にするために、時間がかかったと推測されます。
また、海の埋め立てのために「崖」を削りその土を使ったとも考えられています。
「神田山削り」として日比谷入江の埋め立てに土を使われたと言い伝えられる痕跡が御茶ノ水周辺に見られます。
駿河台下の交差点から御茶ノ水に向かって左側は明治大学の裏あたりから、水道橋にかけて「男坂」や「女坂」と呼ばれる急斜面の階段があるように「崖」ですが、向かって右側は、比較的緩やかな坂道になっています。地図上の等高線を見ますと、不自然なほど等間隔に並んでいます。また、靖国通りの湾曲がかつての山の名残だとも言います。

もう一つのキーワードは「江戸」です。江戸時代に描かれた「崖」の絵画(版画?)を検証します。
江戸の絵画と言えば、遠景の富士山が象徴的ですが、ここから、この方向では富士山は見えないと検証します。
また、極端な地形描写(誇張された)に疑問を呈します。岩肌出なければオーバーハング(崖の上のほうがせり出している)にならない。東京の「崖」に岩肌はないとしています。

高さを10倍にした地図データと空中写真を合成した挿入写真は、「崖」しっかり意識でき、見ごたえ十分です。
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